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経営計画・事業計画

事業計画書のテンプレートは使える?書き方や注意点を紹介!

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塩谷宣弘
この記事の監修者
Actvision税理士事務所
塩谷 宣弘 ( しおたに のぶひろ )
1981年11月生まれ、大阪府豊能郡在住。大学卒業後、「KPMG税理士法人」に勤務し、その後父親の事務所である「税理士法人SHIOTANI KAIKEI」の代表社員として所属。2014年8月に「Actvision税理士事務所」として開業。

事業計画書を書く際に、テンプレートを使用しても書き方がわからない、ということはないでしょうか。1つ1つの項目ごとにボリュームが大き過ぎてまとまらなかったり、逆に何を書けば良いかわからなかったりするケースもあるでしょう。
ここでは、事業計画書のテンプレートを使った書き方やテンプレートを使う際の注意点などについて解説しています。良い事業計画書を作るための対策についても紹介していますので、事業計画書や経営計画の作成に関する参考としてお役立てください。

目 次 arrow

事業計画書のテンプレートとは

まずは、一般的な事業計画書のテンプレートにはどのような項目が含まれるのかについて見ていきましょう。

事業計画書の一般的な項目

事業計画書のテンプレートとして挙げられる一般的な項目は、概ね以下の通りです。

1.全体の構想
計画書にまとめる事業の全体構想について記載します。項目としては、会社概要や経営理念、代表者のプロフィールや自社の強みなどが挙げられるでしょう。

2. 事業概要
事業そのものの概要について記載します。業種やサービスの仕組み、販売や営業における戦略などのほか、主要な取引先や仕入、生産、出荷ラインなどをわかりやすくまとめることが大切です。
マーケット動向における他社と自社との競合状況や従業員の配置なども記載できるでしょう。

3. 資金計画表
事業の計画に必要な資金について、具体的な数値を提示して記載します。事業をスタートさせる際に必要な資金や運転資金、軌道に乗った後に事業を拡大する際に必要となる資金などについての計画を記載しましょう。

4.損益計画書
仕入や経費にどのくらいのコストがかかり、どの程度売上が出せるか、という計画書です。損益計算書や貸借対照表の予定計画表のような形で数値を予測していきます。

上記で挙げた項目について記載した事業計画書のボリュームは、提出先によっても異なりますがトータル10~30ページ程度となるでしょう。

事業計画書に決まりはある?

上記項目を必ず入れなければならない、という訳ではありません。事業計画書には特にこれといった決まりはないため、項目は自由に決めることができますが、事業の将来性や経営者の熱意などが伝わりやすい内容となっていることが望ましいでしょう。
ただし、融資目的などで事業計画書の提出を金融機関から求められている場合は、所定のテンプレートやフォーマットへの記入が必須となっていることがあります。
特に決まった書式での提出を求められていない場合は、一般的なテンプレートなどを参考に作成していくこととなるでしょう。

事業計画書のテンプレートを利用する際の注意点

事業計画書作成用のテンプレートは、各種金融機関のホームページやマイクロソフトのエクセルテンプレートなどからもダウンロードして利用することが可能です。
こうしたテンプレートを利用して事業計画書を作成する際は、以下のような点に注意しましょう。

テンプレートを利用しても短時間で完成するとは限らない

事業計画書のテンプレートは、基本的に自社や事業の概要など、決められた項目欄に内容を入力すれば完成するようになっています。
とはいえ、経営理念や自社の強みなどをわかりやすくアピールするためには、自身の構想に関する推考が欠かせません。
事業計画としてしっかりと数字を出さなければならない部分も多いため、「テンプレートがあるから大丈夫」と思っていたら、意外に時間と労力がかかって困ってしまうケースも多いのです。

矛盾した内容にならないようにする

「○○に特化した事業を目指す」と言いつつ、別の項目では「多角的な事業を目指す」とするなど、矛盾した計画にならないようにすることも大切です。
「10年後には現在の規模を○倍にする」としながら、必要な予算や人員に無理がある内容となっていないかなど、実現可能な計画となっているかもチェックする必要があるでしょう。

伝えたいことが明確になるよう意識してまとめる

事業計画書は、ひと目見た時に内容が明確に伝わる必要があります。逆に言えば、何を伝えたいのかわからない事業計画書にならないように注意が必要です。
経営者がどのような未来を描いているのか、どういった事業をどのような目的で進め、将来どの程度の規模で経営していくのか、といった「5W2H」を意識してまとめるようにすると良いでしょう。

事業計画書に必要な5W2Hとは?

5W2Hとは「When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)Why(なぜ)、How(どのように)、How Much(いくらで)」の頭文字を取ったものです。
事業計画書では、以下の5W2Hを明確にするようにします。

When(いつ):事業のスタート時期や今後数年間の営業計画など
Where(どこで):エリアや販売経路だけでなく、ターゲットとなる市場や顧客層についても記載します。
Who(誰が):事業をするにあたって必要となる従業員の数や必要な能力、資格など
What(何を):事業で提供するサービスや商品に関する情報
Why:(なぜ):事業を始めるに至った経緯や理念、コンセプトなど
How(どのように):具体的な販売、営業戦略
How Much(いくらで):資金計画や損益計画のほか、融資を受ける場合は返済プランなども記載します。

経営者としては、事業計画書に記載する内容について全てを把握しておくことが大切です。とはいえ、中には「実際に行動したり、口頭で説明したりするのは得意だが、文章にするのが苦手だ」「現実的な数値を予測するのが難しい」というケースもあるでしょう。コンセプトや理念についても、経営が行き詰まっている時などは「これで合っているのだろうか」と不安になることも多いものです。
こうした不安を払拭し、苦手な部分を克服して事業計画書に落とし込むには、どうすれば良いのでしょうか。

魅力ある事業計画書を作成するには

事業計画書を魅力ある内容にまとめて、事業自体にも自信を持って進めていくためには、以下の方法を参考にしてみてください。

専門家のアドバイスを受ける

事業計画書の作成で悩んだ場合は、事業計画書や経営計画の作成代行や、事業計画の支援実績が豊富な税理士などの専門家からアドバイスを受ける方法があります。
特に資金計画や損益計画など、しっかりと数字を出す必要のある項目については、お金のプロである税理士へ相談するのがおすすめです。

税理士事務所主催の経営塾に参加する

事業計画書の作り方について税理士へ相談する方法とは別に、1から経営についての考え方を学ぶ方法として経営塾に参加する方法もあります。
事業計画や経営計画の支援実績が豊富な税理士事務所主催の経営塾では、損益や資金に関する計画はもちろん、理念やコンセプト、自社の強みといった経営の軸となる部分を強固にする大きなサポートとなるでしょう。
日々経営と真剣に向き合い、心から事業の発展を願う経営者こそ、この時代を生き抜くために必要な知識を身に付ける機会を持ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

事業計画書でテンプレートを利用する際、全体構想から事業の概要、資金や損益計画といった項目に沿ってまとめていくのが一般的です。ただ、テンプレートを利用すれば必ず良い事業計画書が作れる訳ではなく、理念やコンセプトはもちろん、損益計画など数字の部分も明確に記載する必要があります。
良い事業計画書は、目標や夢に向かって事業を強く推し進めるための大きな助けとなります。事業計画や経営計画の支援実績が豊富な専門家や税理士事務所の経営塾などに参加するなどして、事業の軸とできる事業計画書を作りましょう。

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