パーパス経営とは、自社の存在意義を軸に据え、社会に貢献する企業活動を目指す経営スタイルです。パーパス経営は、昨今、世界中の企業が注目している経営手法であり、自社にもパーパス経営を取り入れたいと考えている企業も多いのではないでしょうか。パーパス経営を導入するのであれば、パーパス経営のメリットはもちろん、デメリットについても理解しておく必要があります。
今回は、パーパス経営のメリットとデメリットについてご説明します。
パーパス経営が今、多くの企業に注目され、導入されているのは、パーパス経営には今の時代に合った次のようなメリットがあるからです。
パーパス経営は、自社の存在意義を軸にして、社会に貢献をしていく経営スタイルです。パーパス経営に取り組む企業は、社会貢献を行っているという印象を高め、顧客はもちろん、株主などに対し、信頼性の高い企業であるという認識を深めます。
したがって、パーパス経営を行う際には、自社のパーパスについて、社内にはもちろん、社外にも周知させることが大切です。パーパス経営は自社のブランディングの確立にもつながり、パーパスに共感し、支援する声が高まれば、業績のアップにつながり、企業の成長にもつながっていくでしょう。
軸とするパーパスが明確になれば、社内で何らかの意思を決定する際にも行動指針がぶれることはないため、進むべき方向を迅速に決めることができます。事業戦略の決定時はもちろん、現場での業務においても、自社ができる社会貢献を軸に考えていけばするべきことが明確になるはずです。
従来の経営方法では、部署ごとに優先する内容や目指すものが異なるケースもあったはずです。しかし、パーパスを明確に定め、パーパスを軸に考えることが指針となれば、従業員が目指すべき方向に迷うシーンが減り、全員が同じ方向を向いて業務を遂行できるようになるでしょう。
パーパス経営では、自社が社会に貢献する分野を明確に示します。そのため、パーパス経営の取り組みは、外部に対しての自社のイメージを高めるだけでなく、企業を支える従業員にも社会に貢献しているという自分の存在意義、働く意義を明確に意識させるようになります。したがって、パーパス経営の下で働く従業員は、業務に対するモチベーションも上がり、社会に貢献する企業で働くことに誇りも感じるようになるでしょう。
パーパス経営によって従業員のモチベーションが上がれば、作業効率もアップし、企業の成長にもつながると考えられます。
DXとはデジタル技術を活用して、新たなビジネスモデルや新たな企業風土、新たな組織の創出の実現を目指す変革のことです。デジタル技術を導入しただけでは、業務効率や生産効率の改善は実現できるものの、新たなビジネスモデルの創出までには至りません。しかしながら、パーパス経営を導入し、パーパスを軸に新たな方向性を検討すれば、これまでとは異なる新たなビジネスモデルも創出しやすくなるでしょう。
パーパス経営には前述したようなメリットがあります。しかしながら、パーパス経営にもデメリットはあります。パーパス経営に取り組む前に理解しておきたいパーパス経営のデメリットをご紹介します。
パーパスウォッシュとは、パーパス経営をしていると広くアピールをしているものの、実態が伴っていない状態を揶揄した言葉です。パーパス経営をしている、社会に貢献する企業だと主張していても、実際にはそのような企業活動を行っていなければ、消費者や株主、取引先などのステークホルダーからの信用を失います。また、同時にパーパス経営を信頼し、仕事に励んでいた従業員からの信用も失うことになるでしょう。せっかくパーパス経営に取り組んでも、パーパスウォッシュになってしまえば、パーパス経営の導入によって大きなダメージを受けることになってしまいます。
パーパス経営に取り組む際には、より注目を集めようと大きな目標を掲げてしまうケースもあります。しかし、実現不可能なパーパスはパーパスウォッシュの可能性を高めるものです。パーパス経営を確実に行うためには、自社のパーパスをしっかりと見極め、事業内容とパーパスが乖離することがない事業計画を立てることが大切です。
パーパス経営は、自社の存在意義を明確にし、社会に貢献する事業を実践していく経営手法です。そのため、企業によっては社会的評価を高めるために、社会に貢献する部分ばかりに力を入れてしまうケースがあります。しかしながら、パーパス経営は、経営手法の一つであり、ビジネスである以上、会社を継続させなければなりません。パーパス経営によって社会貢献を重視するあまり、収益面の管理をおろそかにしてしまうと、従業員の雇用を守ることも、株主や投資家に利益を還元することもできません。
社会に貢献する事業を進めることは大切ではあるものの、会社経営に必要な収益は確保しなければならないことを忘れないようにしましょう。
パーパス経営は、世界的に注目されている経営手法であり、大手企業でもパーパス経営に取り組んでいる企業が増えています。パーパス経営に真剣に取り組めば、企業のブランディングにも成功し、業績アップにつながる可能性があります。
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パーパス経営は、自社の存在意義を広く周知させることで自社ブランディングを確立でき、ステークホルダーや従業員からの信用を高められる経営手法です。しかしながら、自社の事業内容にそぐわないパーパスや実現不可能なパーパスを掲げてしまうと、実態が伴わずにパーパスウォッシュに陥ってしまう可能性があります。
パーパス経営を成功させるためには、まずは自社のパーパスを明確に定めることが大切です。パーパスの決め方やパーパス経営へのシフトに悩んでいらっしゃるようであれば、どうぞお気軽にActvision税理士法人までご相談ください。