経営者は、企業の最高責任者として日々、大小さまざまな事柄の判断が求められます。判断基準が曖昧な場合、一つひとつの判断にぶれが生じたり、結論に至るまでに時間がかかってしまう可能性があります。その結果、会社が目指す方向にぶれが生じたり、判断のタイミングの遅れによって大切なビジネスチャンスを逸してしまうこともあるでしょう。つまり、会社を正しい方向に導くためには、経営者が下す判断基準に一貫性があることが重要になるのです。
今回は、会社経営において外せない判断基準の重要性についてご説明します。
日常生活においても、何時に起床するか、朝食には何を食べるか、どのネクタイを選ぶかなど、行動を起こすたびにさまざまな判断を下しています。プライベートにおいては、どちらが自分の好みか、どちらが今日の気分か、全て自分を軸にした判断を下しても問題はありません。
しかしながら、経営判断となると事情は変わってきます。なぜなら、経営者の判断の積み重ねが、会社の運命を左右することになり、従業員の運命をも左右する可能性があるからです。そのような大切な判断基準が経営者の私情に基づくものであって良いはずがありません。
では、会社経営においては何を基準に経営判断を下すべきなのでしょうか。
会社経営において外せない判断基準の軸とすべき5つのポイントをご紹介します。
まず、経営者が何らかの判断を下す際には、必ずその判断が会社にとってメリットにつながるかどうかという点を見失ってはいけません。経営者自身の見栄や夢など、私利私欲の実現のために判断をするのではなく、会社の経営者としての経営判断であれば、必ず会社を軸にした判断をする必要があります。
その決断をした場合、会社にはどのようなメリットが生じ、どのような方向に進む可能性があるのかを見極め、会社にとってメリットがある判断を選択しましょう。
企業には、会社として目指すべき姿勢や会社の根幹となる考え方を示す企業理念や企業活動の基本となる考え方を示す経営理念があるはずです。
経営者として判断をする際には、会社としての基本的な考えや会社として重視している価値観に反したものではないかどうかも大切な判断基準の一つとなります。万が一、経営者の判断が企業理念や経営理念と矛盾するものであった場合、会社の方向性にずれが生じ、従業員にも迷いを与えることになってしまうでしょう。
会社の利益は、従業員一人ひとりの働きによって生み出されるものです。したがってどんなに性能の良いツールや設備を導入しても、実際にそのツールや設備を活用できる従業員がいなければ、利益は上がりません。
経営者の中には、データを重視し、現場を顧みずに重大な経営判断を下す方もいます。しかしながら、現場を顧みない経営判断は、失敗につながるケースが少なくありません。新しいものを受け入れる場合は現場から反発が起きやすいものですが、その判断に至った理由をしっかり説明できれば従業員も納得するでしょう。経営者としての判断には、十分に現場を理解した上で、現場からの目線も判断基準に加えることが大切です。
商品であれサービスであれ、会社が生み出す商品には、必ず買い手がいるはずです。顧客である買い手の目線を考えずに、自社だけにメリットの多い判断を下しても、顧客満足度は上がりません。顧客に不満が生じれば、顧客離れが進み、結果として売上も低迷してしまいます。顧客が満足できる商品やサービスこそ、顧客満足度をアップさせて会社の業績もアップさせるものです。経営者として判断をするときには、顧客目線という判断基準も外せません。
経営判断を下す際には、その決断をすることによってどのくらい業績に変化が現れるのか、数字を基準とした理論的な判断基準も必要になります。目先の利益だけでなく、中長期的な視野も踏まえて、決断した結果が業績にどのような影響を与えるのかをシミュレーションすることも大切です。会社の業績を雄弁に語る数字も、経営判断における大切な判断基準となります。
会社経営において外せない判断基準とは、経営者に求められる判断力でもあり、決断力でもあります。必要なタイミングで大切な経営判断を下す際には、会社にとってメリットがあるかどうか、業績にプラスの影響を与えるものか、顧客や現場を無視したものではないか、そして企業理念に反するものではないかといった軸を基準に判断するとよいでしょう。
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経営者は、日々の細かな判断から会社の方向性に関わる重大な判断まで、常に経営判断を求められることになります。経営者の判断の積み重ねが会社の未来につながっているとも言えます。だからこそ、経営者は会社を経営するにあたってしっかりとした判断基準の軸を持ち、ぶれることなく会社を正しい方向に、理想の方向に導いていかなければなりません。
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