企業が成長していくためには、人材の確保は欠かせません。人材採用においては、いかに会社の将来に貢献できる人材を採用できるかという点が重要になります。しかしながら、少子高齢化などにより人材不足が深刻になりつつある今、多くの中小企業はなかなか自社に適した人材を採用できないという問題を抱えています。
では、中小企業が自社に適した人材を確保するためには、どのような対策が必要になるのでしょうか。その一つの答えが、採用基準を明確に決めることです。
今回は、人が育つ会社を目指す中小企業が知っておきたい採用基準の決め方についてご説明します。
自社で活躍する人材を採用するためには、採用時の基準を明確にしておく必要があります。
なぜ、中小企業が採用基準を明確に決めておくべきなのでしょうか。まずは、採用基準を明確にすべき理由からご紹介します。
採用基準が定まっていなければ、募集条件も曖昧になり、自社が獲得したい人材とは条件等が合致していない人が応募してくる可能性が高くなります。広く人材を集めたいのであればそれでも構いませんが、書類選考や面接にも時間はかかるものです。また、採用基準が統一されていなければ面接官によって人材の評価が異なり、採用すべきかどうかの意見が分かれてしまうことでしょう。
効率よく自社に適した人材を確保するためにも、統一した採用基準の準備は必要になります。
採用基準が曖昧であった場合、会社側も採用したものの思っていたような人材ではなかったと感じるケースや、採用された側も思っていたような会社ではなかったというミスマッチが生じる可能性があります。中小企業の場合、大手企業の経験者だからきっとスキルも高いはずだろう、高学歴の持ち主だからきっと仕事もすぐ覚えるだろうと職歴や学歴だけを見て採用してしまうケースが少なくありません。しかし、大手企業の出身者だからといって、設備や営業ツールなども異なる中小企業で前職の経験を必ず活かせるものでもないでしょう。何でもそろっていた前職とのギャップを感じ、早期退職に至ってしまうケースや学歴や経歴に期待して採用した人物であっても、仕事に対する意欲が低いケースもあります。そのような場合は、再度、人材採用活動をしなければならないリスクが生じます。採用基準を決めておけば、このような採用後のミスマッチも防げるようになるでしょう。
中小企業が採用基準を決める際には、次のポイントに注意するとよいでしょう。
どの部門の人材を採用するかによって、求める能力や経験は異なります。採用後に配属する部署に相談し、必要なスキルや経験、望ましい人物像などをあらかじめ確認しておきましょう。実際に仕事をする場所の意見を無視して人材の採用をしてしまうと、採用後にミスマッチが生じる可能性は高くなります。
まずは、採用後の配属部署のトップに求める能力や人材像のヒアリングをしましょう。
求めるスキルや経歴、人物像をヒアリングしても、全ての条件を満たす人物を採用できるかどうかは分かりません。そのため、希望条件を必ず満たしておかなければならない必須条件と、あったらいいなという願望レベルの条件に分け、優先順位をつけるとよいでしょう。それにより、これまでのスキルや経験を重視するのか、最低限必要なスキルを満たせば伸びしろの高い人物の方がよいのか、複数の候補者がいた場合も人材を選びやすくなります。
採用基準を作ったうえで、採用基準に見合った人物を採用するためには、各先行段階でどのような基準で選考を行うかを決めなければなりません。書類選考の時点で確認すべき事項や筆記試験や適性検査などで確認すべき事項、面接時に見極めるべき事項などをあらかじめ決定しておきましょう。チェックシートなどを準備して、各選考フローにおいて基準を満たしているのかを確認するのもおすすめです。
企業によって社風はさまざまです。例えば、上下関係がはっきりしている職場もあれば、社歴や年齢に関係なくフラットな立場でものを言い合える職場もあります。また、仕事の進め方もチームとして結束して取り組むケースや、個々人が自身の担当業務に責任を持って独立して仕事をするケースなどがあるでしょう。
いくら求めるスキルや経験を持つ人材であっても、社風に合わないようであれば早期退職のリスクが高くなります。選考基準の中には、能力や経験だけでなく、考え方や性格など、内面的な部分についての採用基準も含めることを忘れないようにしましょう。
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中小企業が採用活動を行う際には、双方にとってのミスマッチを防ぐために採用基準を明確に決定しておく必要があります。採用基準を決める際には、採用する部門が求めるスキルや経験、人物像をしっかりとヒアリングし、希望する条件の優先順位をつけるようにしましょう。そのうえで、各選考フローにおける審査基準を設定することが大切です。また、社風に合った人物であるかどうかも、採用には大切な観点です。企業の将来を担う人材を採用するためには、企業として育てたいと思う内面を持つ人材を選ぶようにしましょう。
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